診療科目

ホーム  >  排尿困難

排尿困難
difficultyurinating

オシッコが出ない・出にくい方へ

オシッコが出ない、または出にくい場合、区別していただきたいことがあります。

1.オシッコが腎臓から膀胱へあまり流れてきていない(無尿・乏尿)
2.膀胱にたまったオシッコがうまく出せない状態(排尿障害)

この2つはまったく違っていて、当然治療も異なります。
工場の生産体制と倉庫の出荷体制の違いと思っていただいて結構です。

オシッコが出ない・出にくい方へ

無尿・乏尿

無尿・乏尿は腎不全や左右両方の尿管が同時に圧迫されたり、つまったりして通過障害を起こした場合に起こります。
左右両側同時の通過障害が起こると急速に腎不全状態となり全身状態が悪化します。

排尿障害

排尿障害の場合、原因として大きく2つに分けて考えられます。

1.たまった尿を膀胱が収縮して押し出す力が弱い。
2.膀胱の出口から外の世界への出口までの尿道のどこかに通過障害がある。

膀胱の壁には尿を押し出すための筋肉があり、その筋肉は自律神経で支配されている平滑筋です。
脳から尿を出しなさいという命令が下ると、その命令は背骨の中の脊髄を、さらに脊髄から出る神経を通って膀胱の筋肉に伝わります。

それでは2つの症状の原因を具体的に説明していきます。

押し出す力が弱い場合の主な症状

尿道に通過障害がなく、押し出す力が弱いだけの場合、知らない間にお腹に力を入れて膀胱を圧迫して出していることがあり、本人も異常に気が付いていない場合もあります。また、膀胱の尿がたまってきたという情報が発せられなかったり脳に届かなかったら、脳はまだたまっていないと判断して排尿指示を出しません。

脳の機能障害があり、たまってきたという情報が届いてもそれを判断できないと、やはり排尿指示が出せなくなる場合があります。ただし、脳の機能障害はその部位や状況によって、逆にひっきりなしに尿意を感じてトイレが近くなったり、モレモレ状態になったりすることもあります。

背骨の異常や糖尿病などで神経伝達系に不具合が生じると、脳からの排尿命令がうまく伝わらなくなってしまいます。また、加齢などで膀胱の筋肉そのものが弱ってくると排尿命令が届いても十分に膀胱が収縮できません。 その他、飲酒や薬などで一時的に膀胱の収縮が弱くなることがあります。

風邪薬を飲んで忘年会や新年会に参加して夜中にオシッコが出なくなり、膀胱に1リットルためて救急搬送されるというケースも珍しくありません。2リットル以上ということもあります。その他、漢方薬なら安心と信じて葛根湯を飲んでオシッコが出せなくなる人もいます。

通過障害があるような人はさらに上記のような症状が起こりやすいため、飲酒は自重が必要です。
また、薬は薬剤師や医師に十分相談して服用するようにしましょう。

通過障害がある場合の主な症状

通過障害は前立腺部尿道と括約筋とさらにその先の尿道の問題が上げられます。

前立腺内部の組織が異常に増殖して前立腺内部が窮屈になってきて尿道を圧迫したり、前立腺部の平滑筋が異常に興奮し緊張収縮したまま排尿時に十分緩まないと尿道が絞め付けられて尿が通って行き難くなってしまいます。

前立腺にばい菌が取り付いて炎症を起こした前立腺炎でも、炎症で前立腺が腫れて尿道が締め付けられます。前立腺癌は前立腺内の尿道から離れた所にできやすいので大きくならないと尿流の妨げとはなりにくいものです。膀胱結石が尿道に落ち込んではまってしまうこともあります。

括約筋の問題としては神経伝達の異常で膀胱が収縮しようとするのに括約筋は緊張して開こうとしないということもあります。硬いものを入れて尿道に傷を付けてしまったり、淋病にかかったりした人では尿道が引きつって狭くなることがあります。淋病が治って数十年して狭窄が見つかることも珍しくありません。

通過障害でオシッコが出難くなると腹圧をかけて排尿するようになり、次第にオシッコが出し切れずに残るようになってきます。つまり残尿が生じると言うことですが、困ったことに残尿感と実際の残尿とは必ずしも一致しません。

残尿感がなくても超音波検査をするといっぱい残っていることもあればその逆もあります。気が付かないまま残尿が増えてきていっぱいになってくると膀胱の有効容量が減ってきてオシッコが近くなってきます。

さらに膀胱が満タンになっても出せない尿閉状態となると圧力が上がってきて、尿道抵抗を上回るようになると出せないはずのオシッコがチビチビ漏れるようになります。

無尿・乏尿や排尿障害の主な検査

無尿・乏尿や排尿障害を調べるために行われる検査は、尿検査・血液検査・超音波検査・尿流検査・膀胱内圧検査などです。大人の男性の場合は、肛門から指を入れて前立腺を触診することを少なくとも1回は行うつもりでいてください。

急性前立腺炎の場合や肛門輪が狭い場合は痛いのですが、決して無理はしませんので痛い時は痛いとおっしゃってください。

▲ページの
先頭へ戻る