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夜尿症
enuresis

おねしょのはなし

子供が発育成長していく過程を見るのはうれしいものです。学習してできる様になることは当然多いのですが、
体が成長していくにつれてできる様になることもいっぱいあります。おねしょをしなくなることもそのうちの一つです。学齢期に達しても、継続的におねしょをしてしまう場合を”夜尿症”と言いますが、6歳児の10~20%程度にまだおねしょが見られます。

おねしょには腎臓が夜におしっこを作りすぎてしまうタイプ(多尿型)と膀胱におしっこを十分に貯めることができないタイプ(頻尿型)があり、その両方ということもあります。小学生で一晩の尿量が250ml以上なら多尿型と考えても良いでしょう。頻尿型の場合は昼間もおしっこが近く、強い尿意を訴えても150mlも出ないことが多いようなら低学年でもこのタイプが疑われます。

尿量の量り方ですが、あらかじめ水を量り入れてマジックで目盛をつけておいた容器を用意してそれで量れば良いです。100円ショップでプラスチックの計量カップを買ってきても良いですが、”おしっこ用”と書いておくのを忘れないようにしてください。一晩の尿量を量るには、寝る前に排尿してから、重さを量った紙おむつをして眠り、朝起きたら紙おむつの重さを量って、どれだけ重くなっているかを引き算すれば漏れた量が分かり、さらに起床時の排尿量を上記の計量容器で量って、漏れた量に足せば一晩に腎臓が作った尿の量が計算できます。
この際、残尿があるかもしれないなどと考える必要はありません。

多尿型の場合、飲水量が多くはないかを考えてみてください。特に日が暮れてからの飲水は要注意です。夕食が済んでからの飲水は控えましょう。夕食時刻が遅いのも問題があります。夜眠っている間にたまる尿は昼間と比べると濃く、1時間あたりの量も少ないと思いませんか?昼間8時間も尿を我慢することができますか?これは抗利尿ホルモンというホルモンが頭から出ていておしっこを濃くして量を減らすように働いているからです。
夜間眠っている間にこれがたくさん出るのです。このホルモンの分泌が夜の間に十分でなければ夜の尿量が多くなってしまいます。日常的に夜中に起こしたり就眠時間が不規則であったりすると、このホルモンの分泌リズムが形成されにくくなります。

頻尿型では、もともと膀胱容量が小さいという場合もありますが、多くの場合は膀胱に異常な興奮が起きやすいというものです。何かのきっかけで膀胱が興奮すると収縮し始めてしまいます。このような場合は 昼間も尿が近く、排尿間隔や1回排尿量の変動が大きいことが目立ちます。尿意を感じたらすぐにトイレに行かせるのではなくひと辛抱する訓練も有効ですが、我慢のし過ぎは禁物です。

多尿型にも頻尿型にもそれぞれ薬がありますが、キャンプや修学旅行の間際になって医師に相談に行っても間に合いません。少なくとも、数か月前には相談に来るようにしてください。

おねしょはしかりつけて良くなるものではありません。意識しておねしょをする子なんていません。お母さんの負担・苛立ちはわかりますが、子育てというのは子を叱ることではありません。「洗濯は任せなさい!」ぐらいの事を言って子供の落ち込んでいる気持ちを和らげてあげるのも大切なことです。精神的なストレスそのものも睡眠のみならず排尿にも影響があります。「きたない」とか「くさい」とか子供に向かっていう言葉ではありません。
子供の心は思っている以上に傷つき、いつまでも覚えています。

あなたの老後を看てくれるべき子供にそんなこと言えますか?

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